はじめに

はじめに

ますます進む都市化の中で、
都会の暮らしから消失してしまった「自然」。

ますます進むデジタル化の中で、
都会の人びとの生活には
見当たらなくなってしまった「人間外の動植物」。

ますます進む管理社会化の中で、
子どもたちが取り上げられてしまった「遊び場」。

「安心」「安全」「便利」「快適」……
そうした価値観を追い求め、
そうした暮らしを手に入れた私たち。

しかし、その結果として手に入れたのは、
どんな暮らしだろうか?

私たちは善く生きられているだろうか?

ミライにワクワクできているだろうか?

失われた「ワクワク」を取り戻すため。
私たち自身の手に「ミライ」を取り戻すため。

人類、地球、そして宇宙を照らすチャレンジに取り組む、
ソウワ・ディライトの思想と実践。

VISION

VISION

ソウワ・ディライトは「デンキ」の会社だ。

デンキを使って「感動」や「喜び」を提供したい──それこそが、ソウワ・ディライトの活動の根本にある。

「より多くの人々を照らすことで、感動や喜びを届けたい」
「デンキのチカラで、ミライにワクワクを生み出したい」

「ワクワク」とはなにか。

それは誰もがしてきた当たり前のことではなく、未来志向の取り組みによって喜びや感動を届ける状態を構築することである。

このビジョンは創業者であり父である渡邉孝のことを考えながら、代表取締役の渡邉辰吾(以下、渡邉)がつくった。渡邉は、このビジョンこそが「私と父の最高傑作」と言い切る。

遊園地での夜間開園イベント、プロジェクションマッピング、神社でのオーロラ体験イベント……“まちの電気屋さん”の枠を超えて、デンキのチカラで感動や喜びを届けるための活動を重ねてきた。喜びと感動は、時に品質を上回ると信じて。


その一方で、ある葛藤も抱くようになった。

人類と電気とのかかわりは、2600年前、哲学者タレスによる静電気の発見にまで遡る。

そして19世紀末、ニコラ・テスラは直流電流に比べてコストが安く、安全に使用できる交流送電を推進し、産業の発展に大きな可能性をひらいた。テスラの提唱した交流送電があるからこそ、現代の便利な生活が成り立っている。その電気をつくり出すには火力、水力……エネルギー源が必要だ。

20世紀になると、アインシュタインは基本概念が原子力にも関係する相対性理論を発明した。原子力発電は電気の安定供給が可能で、発電時にCO2も排出しない。

こうして人類は、電気から大きな便益を享受してきた。

しかし、21世紀を迎えたいま、地球環境は大きな危機に瀕するようになっている。

人間にとっての便利さばかりを追求してきたが、その結果として人類は大きなリスクやデメリットを被り、さらには人以外の動植物たち、そして地球に、大きな負荷をかけてしまっている。

「人間だけの物差しで、人間だけが便利になるという社会で、本当に良いのだろうか?」

こうして人間視点のビジョンに疑問を抱くようになって、地球、さらには宇宙にまでも目を向けるようになった。

それが、ソウワ・ディライトが「宇宙のミライにワクワクする」というビジョンを掲げる理由である。ここでいう宇宙は、いわゆる科学的に認識される「宇宙」ではない。「すべての物質、空間、時間を包括するもの」としての「宇宙」であり、これは仏教思想にもインスパイアされている。


チャールズ・イームズとレイ・イームズの夫妻によって1977年に製作された教育映像『Powers of Ten』に、こんなシーンがある。

二人の人間がピクニックをする姿。そこからどんどん引きの映像になってゆき、最終的には宇宙に到達する。そして逆に、宇宙から地上に向けて、どんどんレンズの倍率を上げていく。すると、最終的には原子核が現れる。

「地球上の私たちの選択や行動が、宇宙の破壊にまで繋がっているのではないか」

人間と宇宙の間には、たしかな連続性が存在する。だからこそ「宇宙のミライにワクワクする」を目指せば、地球もあらゆる動植物も──そして人類も「ワクワク」する「ミライ」に到達できるはずだ。

Photo by Shinya Kigure

PROJECTS

  • 沼田女子高校
    100周年プロジェクト

    群馬県立沼田女子高等学校の100周年記念に、プロジェクションマッピングを用いたファッションショーを開催。チームビルディングから広報活動、プロによるメイク講座やウォーキングレッスンなどさまざまなコンテンツを提供した。

  • 赤城 SUN do
    〜ふたつの空と太陽の道〜

    群馬県前橋市にある三夜沢赤城神社にて、日本の文化を感じながらカナダのオーロラを鑑賞するイベントを開催。カナダ・ユーコン準州ホワイトホースと中継をつなぎ、現地の神秘的なオーロラをリアルタイムで赤城神社の空に灯した。

  • MAEBASHI 45DAYS 2016
    & ひかりの45DAYS

    代表の渡邉は、2014年頃から、株式会社ジンズホールディングス代表取締役CEO・田中仁とともに群馬県前橋市の中心市街の活性化にも取り組んできた。前橋ビジョン「めぶく。」に立脚したソーシャルアクションイベント「MAEBASHI 45DAYS 2016」の実行委員長を務めた渡邉。前橋市民が中心となり、45日間にわたってさまざまな催しを実施した。また、同イベントの期間に合わせて開催する「ひかりの45DAYS」では、まちなかを流れる広瀬川やアーツ前橋のライトアップを中心に、光を使ったイベントやワークショップを開催。

CULTURE

CULTURE

ソウワ・ディライトという会社は、よく“変わっている”と言われる。

しかし、私たちは、あえて奇をてらおうと思ったことなど一度もない。あくまでも「宇宙のミライにワクワクする」というビジョンを達成するため、大切にしているカルチャーがあり、つねにそのカルチャーを指針に行動しているだけだ。

私たちが大切にしているカルチャーの一つが「feel action」、つまり「感じたことをすぐ行動に移す」こと。

もしかしたら、この「feel action」こそが、ソウワ・ディライトが“変わっている”と呼ばれるゆえんなのかもしれない。感じたことを行動に移すことを何よりも大切にしているため、「社会性」から逸脱することも厭わないからだ。

現代アートを趣味とする渡邉は、岡本太郎の影響を受けている。強く共感するのは太郎が提唱する「対極主義」だ。常識や既存のイデオロギーに対してあえて、それに反する「対極的」な考え方をぶつけ、一つの作品に詰め込む。矛盾から立ち上がる緊張感によって、新しい考えを生みだすことを目指す。

では、feelの赴くままに、どのようなactionをとっているのか。

私たちは、「デンキ」を活かしたserviceを提供し、それによりfeeをいただいている。そして、そのfeeをもとに、social(社会的)な活動に取り組み、より良いfuture(ミライ)を獲得していく。

このように、「feel」-「action」、「service」-「fee」-「social」-「future」の2つのループを回すのが、ソウワ・ディライトのやり方であり、これらを総称して「infinite loop」と呼んでいる。この「infinite loop」のもと、ソウワ・ディライトは「宇宙のミライ」に「ワクワク」を生み出すための、さまざまな行動を重ねてきたのだ。


「これは経営革命である」──経済アナリストの森永卓郎は、あるテレビ番組の中で、ソウワ・ディライトという企業体をこう評してくれた。「資本主義の下、会社は株主のものだった。株主のために利益を増やし、配当を出す。しかし、会社とは従業員や地域社会、お客様のものでもある。ソウワ・ディライトの取り組みは共生社会の新たな取り組みの手本をつくっていると感じた」。

このinfinite loopを回すために、ソウワ・ディライトは社員を“放置”するスタイルをとっている。

何をやってもいい。好きにやっていい。あらゆることを、社員が決定して進めることができる環境だ。いわば、“超自律分散型”の組織。

重要なことは「個人の価値をいかに最大化できるか」。従来的な雇用契約に縛られる必要はないのだ。

ソウワ・ディライトはプラットフォームにすぎず、管理しすぎない。会社として社員に大きな裁量を与え、部門によってはフリーランスに近い動きをする人もいる。

このスタイルは、ソウワ・ディライトが“自然資本業務提携”を結んでいる株式会社BIOTAが提唱する、「微生物多様性」という概念から影響を受けている。私たちの身体には生息している38兆個もの微生物は、多くの利益をもたらしてくれる欠かせない存在であり、都市の微生物の多様性を高めることで、人々が健康で安心して暮らせるようになる、という考え方だ。

微生物と同じように、社員も多様であれば多様であるほどいい。そのほうが組織のあり方としても「健康」であるはず──。

そんな想いから、社員を特定の指針や価値観に従わせるのではなく、もともと持っている多様な価値観のもとで、感じたことをすぐ行動に移せるようにサポートしているのだ。

PHILOSOPHY

PHILOSOPHY

「イチ企業、イチ森」の時代へ

あらゆる企業は「森」をつくるべきだ──。

地域の課題を解決することは企業の使命である。そして、森は地域の生態系を再生するための装置となる。

そう考え、令和2年4月、ソウワ・ディライトは本社敷地西側の660平方メートルの敷地にライフスタイルを提案するコミュニケーション・スペース「coco no mori」を開設した。

coco no moriは本社敷地内にあるが、地域社会への貢献の一環として、一般の方々へも開放。子どもたちが自然の中で遊べる場となっている。

coco no moriの価値を高めるためのパートナーもいる。マイクロバイオームのゲノム解析を用いて生活空間の微生物の多様性を高め、健康で持続性のある暮らしの実現を目指す、株式会社BIOTAだ。2024年8月に、ソウワ・ディライトはBIOTAと「自然資本業務提携」を締結した。

自然資本業務提携とは、事業者が保有する自然資本の拡大や有効活用を目的とした、事業者同士の自然資本のシェアである。経営の持続可能性を高め、中長期的な社会や地域課題の解決に寄与するための試みだ。

「イチ企業、イチ森」。

すべての企業が森を所有する世界。私たちは、その実現を目指している。

森づくりをすれば、自然の息遣いや叫びが聞こえてくる。森は決して人間にとって親切ではない。しかし、自然が持つ本来の姿に触れることで、私たちが忘れてしまった感覚を取り戻してくれる。

都心の整備された道は、まっすぐ伸びており、なだらかで歩きやすい。目をつぶっていても、少しの範囲なら転ばずに歩くことができるだろう。つまり、私たちは五感を働かせずとも、安全に生きることができるようになったのだ。

一方で、森は決して人間に親切であろうとしない。茂った木々は行く手を阻み、大きな根っこに足を取られないか、意識を向け続けなければならない。森の成長は、人間の手で完全にコントロールすることはできない。

意識も向けていなかった草木が大木へと育ったり、健康に見えた草花が急に萎れてしまったり。そんなことは日常茶飯事だ。

それゆえ森を育てていると、時間に対する意識も変化する。「利益にならない」と思っていたことや、「生産性が低い」と思われていたことでも、長い年月を経て、無駄ではなかったと思えるような瞬間に出会うことができる。

なぜ企業が「世界最小の本屋」を持つのか?

coco no moriの中には、やわらかな日差しが注ぐ小さな図書館と、「世界で最も小さな本屋」がある。

初めにつくったのは、世界がもっと好きになる小さな図書館「Tiny library」。いのち・植物・宇宙・ものづくりをテーマに世界中から集めた本、約1,000冊を所蔵している。貸し出しはせず、同所で好きな時間に読んでもらうシステムだ。

小さな図書館「Tiny library」の様子


なぜデンキの会社であるソウワ・ディライトが、図書館をつくったのか?

置いてある本を通じて、私たちが大切にしている考えを、まちの人たちに知ってもらいたかったからだ。新書を届ける「本の定期便」というサービスも運営。自分の選択では出会えない本への出会いを届けている。

図書館はまちの中にさらに広げていく。JR駒形駅南口自転車等駐車場の命名権に応募し、ソウワ・ディライトのカルチャーから取って「infinite loop」と命名した。同駐輪場二階を図書館として開放していく計画で、「Tiny library」と有機的に結び付け活用していく。

そして、この図書館をつくり、まちの人たちに来てもらう中で、気づいたことがある──「大人が子どもの興味を削いでしまっているのではないか」。

大人たちは子どもが読みたい本を無視して、子どもに読ませたい本を勝手に選んでしまう。ならば、大人が子どもの本選びに介入できないような場所にすればいい。

そう考え、小さな本屋「tiny tiny bookstore」が誕生した。

世界一小さな本屋Tiny Tiny bookstoreの様子


この本屋は、床面積1.246平方メートル。世界でもっとも小さい本屋である。2023年には公式ギネス世界記録の「世界一小さい本屋」に認定された。小さな本屋に入るとき、子どもは花の形をしたソーラーライト「リトルサン」を手に持って、本を探す。それはまるで宇宙を探検するかのようだ。

  • 芸術家・オラファー・エリアソンが公式提供するソーラーライト「リトルサン」。

  • 「Tiny library」の床が燃えたことで生まれた表現。「escape the imagination encounter darkmatters (想像領域から抜け出し、未知なるものに遭遇しろ)」。

  • 「tiny tiny bookstore」の扉。赤城神社の御神木が使われている。

  • 芸術家・オラファー・エリアソンが公式提供するソーラーライト「リトルサン」。

  • 「Tiny library」の床が燃えたことで生まれた表現。「escape the imagination encounter darkmatters (想像領域から抜け出し、未知なるものに遭遇しろ)」。

世界に「遊び場」を取り戻す

子供たちには空き地が必要だ──。

現代社会には「自分たちでおもしろいものを見つけ、自分たちで決めることができる場所」が不足している。

そう考えた私たちは会社の敷地を開放した。牧場や図書館、そしてトランポリンとその脇にはジャンプ台がある。トランポリンで跳ね回る子もいれば、かたわらでアオスジアゲハをじっくり観察する子もいる。

近隣の小学校・中学校からだけでなく、週末には高崎市や伊勢崎市から遊びに来る子もいる。多い日には200名近くの子どもたちが集まってくるのだ。

子どもたちの歓声は、もはや叫びに聞こえる。子どもたちは安全で、大人の予測可能な範囲でしか遊ぶことができない。創造性は社会性に潰されることでつまらなくなる。ワクワクする未来をつくるためには、子供の創造性を広げる場所が必要だ。

ソウワ・ディライトが空き地──牧場や森、トランポリンをつくったのは「結(ゆい)」の考えを復活させるためでもあった。かつては相互扶助の精神で地域の課題解決に協力し合っていた。しかし今の地域には、音頭をとるリーダーがいない。自治会や子ども会といった組織の力も弱まっている。ならば、地域の企業が地域の課題を解決する主体となればいい。

たくさんの動植物たちとともに

人々のパートナーは、かつて馬・カラス・狼であった。

私たちはそうした動物に近い存在とともに暮らすべく、5,000平方メートルの牧場に動物たちを連れてきた。2頭のロバは走り回り、4頭のヤギはお互いに頭をぶつけあっている。1頭の馬は美味しそうに梨を食べ、3頭の羊は草に夢中だ。

オスのロバは「ニコラ」と命名した。ニコラはソウワ・ディライトの“社員”であり、CLO(チーフ・ラブ・オフィサー=愛の責任者)を務めている。もう1頭のメスのロバは「マルガリーテ」だ。彼女はCEO(チーフ・エコシステム・オフィサー=生態系の責任者)の肩書を持つ。ソウワ・ディライトのオフィス近辺でもよく散歩しており、ロバが道中の草を食べながら歩く姿は、近隣住民の日常となっている。

目が青い白馬は「アマナ」だ。全国有数の馬の産地で、人と馬が共生する文化が残る、岩手県遠野市からやってきた。

  • ニコラ CLO( チーフ・ラブ・オフィサー)

  • ヤギの姉妹。黒いヤギは「ツクヨミ」、白いヤギは「アマテラス」という。

  • マルガリーテ CEO (チーフ・エコシステム・オフィサー)


小さな森をつくったときに、一番最初に友達になったのは、カラスのブラックだった。嫌われ者にならないように、夕方になるとカラスの鳴き声に反応するサウンド・システムを制作した。カラスのひと鳴きがまちの情緒をつくる。

人しかいない世界はきっと不便で、息苦しい。牧場で立ち話をしていると、すぐ脇を馬が通る。「人間」ではないものの存在を感じることで気持ちが落ち着いたり、他者とのコミュニケーションが潤滑になったりすることもある。

お洒落なカフェに置かれたフェイクグリーンや洒落たBGMは、自然環境の二次創作であって完成形ではない。子どもたちには、本物の動物と共生する感覚を経験してほしい。そう願い、ソウワ・ディライトでは地域に牧場を開放している。

  • ニコラ
    CLO( チーフ・ラブ・オフィサー)

  • マルガリーテ
    CEO( チーフ・エコシステム・オフィサー)

岩手県遠野市よりやってきた白馬は「アマナ」と名付けられた。梨が大好物。
小さな図書館「Tiny library」の様子
世界一小さな本屋Tiny Tiny bookstoreの様子
「tiny tiny bookstore」の扉。赤城神社の御神木が使われている。
ヤギの姉妹。黒いヤギは「ツクヨミ」、白いヤギは「アマテラス」という。
岩手県遠野市よりやってきた白馬は「アマナ」と名付けられた。梨が大好物。

HISTORY

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ART

ART

必勝パターンを探して保守的な選択をするのではなく、感じたことを感じたままにアウトプットできることが重要だ。人は本来構想が入り組み、雑多な思考をしている。経済合理性を重視すれば阻害されてしまう雑多さを、ありのまま表現するツールとして、アートがある。アート表現は存在することで、観た者の心に問いが立つ。アート表現が、パラダイムシフトを起こすきっかけになるのではないか──そんな期待をしている。

1. アーティスト・村田峰紀と渡邉の共作『型破り』。東芝創業者の一人、藤岡市助が開発した日本初の竹フィラメント炭素電球をモデリングし、鋳造した。

2. 岡本太郎賞の大賞を受賞した美術作家、三宅感によるパフォーマンス『失われた顔面を求めて』にてつくられた渡邉の像。

3. 渡邉による作品『GAKUTENSOKUN♀♂_all mighty』。日本初のロボット『学天則』をインスピレーションの源に「あなたはこの宇宙で唯一無二などうでもいい存在」というメッセージを込めた。

4. アーティスト・S.T.による作品『Dual-natured』。

5. ソウワ・ディライトは、もともと魚屋として使われていた倉庫を美術館「アーツ前橋21世紀美術館」として運営している。そこで展示されている布施琳太郎+八木幣二郎による『砂の本 THE BOOK OF ARENA』。

  • 1. 型破り

  • 2. 失われた顔面を求めて

  • 3. GAKUTENSOKUN♀♂_all mighty

  • 4. Dual-natured

  • 5. 砂の本 THE BOOK OF ARENA

  • アーティスト・村田峰紀と渡邉の共作『型破り』。東芝創業者の一人、藤岡市助が開発した日本初の竹フィラメント炭素電球をモデリングし、鋳造した。

  • 岡本太郎賞の大賞を受賞した美術作家、三宅感によるパフォーマンス『失われた顔面を求めて』にてつくられた渡邉の像。

  • 渡邉による作品『GAKUTENSOKUN ♀♂_all mighty』。日本初のロボット『学天則』をインスピレーションの源に「あなたはこの宇宙で唯一無二などうでもいい存在」というメッセージを込めた。

  • アーティスト・S.T.による作品
    『Dual-natured』

  • ソウワ・ディライトは、もともと魚屋として使われていた倉庫を美術館「アーツ前橋21世紀美術館」として運営している。そこで展示されている布施琳太郎+八木幣二郎による『砂の本 THE BOOK OF ARENA』。
    Photo by Shinya Kigure

ROOTS

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DISCUSSION [特別座談会]
なぜ企業が森をつくるべきなのか?

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FUTURE

FUTURE

ソウワ・ディライトのこれから

「宇宙のミライにワクワクする」

このビジョンを実現するために、ソウワ・ディライトという会社は、あまりにもちっぽけな存在だ。しかし、たとえ一つの企業でできることは限られていたとしても、いや限られているからこそ、これからはより一層、ソウワ・ディライトの思想や実践を、前橋や群馬県、さらには日本、世界、そして宇宙へと広めていくことに注力していきたい。

その第一歩として、ここ数年は、前橋の地域全体を巻き込んだアクションに取り組んできた。これからはその取り組みを一層、広く、深く、発展させていくことに力を入れていく。そして、私たちがいなくなったとしても、100年後や200年後に、ソウワ・ディライトの意思を受け継ぐような人びとが生まれていれば、私たちの試みは成功だと言えるだろう。

そのためには、ソウワ・ディライトという会社そのものも、もっと良い環境にしていかなければいけない。「宇宙のミライにワクワクする」を実現させるため、社員は日々努力してくれている。だからこそ社員の幸せを実現できるように、組織のしくみをより良いものにしていく。

目の前の社員の可能性を広げるために、
身近な社員たちのためにできることを模索していく。「ワクワク」をソウワ・ディライトの外へと広げていくこと。「ワクワク」をソウワ・ディライトの内へもより染み込ませていくこと。

この両面から、私たちはこれからも「ミライ」を照らし続ける
──DELIGHT FUTUREし続ける存在になっていきたい。


渡邉辰吾

『Whole Earth Catalog - Spring 1969』。渡邉が影響を受けた書籍の一つ。